国会議員の素顔

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2007年07月03日

愛知和男 “本当の民主主義”というキーワードで進める憲法改正と道州制の導入

衆議院議員 愛知和男


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あいち かずお
1937年7月20日東京都生まれ。61年東京大学法学部卒業、日本鋼管入社。
76年宮城1区より衆議院議員初当選、以後連続8期当選。80年外務政務次官。
82年労働政務次官。86年文教常任委員長。89年安全保障特別委員長。90年
環境庁長官。93年防衛庁長官。2005年衆議院議員9期目当選(比例・東京ブ
ロック)。


――25年の永年勤続表彰おめでとうございます。


愛知 有難うございます。30年かかりましたが……。自民党を一旦出て戻ったという変遷のなかで感慨ひとしおです。


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永年勤続表彰で演説する愛知衆議院議員


――環境庁長官や防衛庁長官など、要職をご経験なさっていますが、印象的なのは?


愛知 初めての入閣ということもありましたが、環境については大きな経験をしました。当時、環境庁は四面楚歌の状態で応援してくれる人が誰もいなかった。他の省庁からも倦厭されていたくらいですから。しかし、湾岸戦争が起きたり、フセイン大統領がペルシャ湾に油を流したりで、環境破壊が進み始めた重要な時でした。


 環境庁はNPO団体とも反目してコミュニケーションがまったく取れていませんでした。それで、両者の懇談会を強引にセッティングして環境行政のあり方を討議しました。これで環境行政はずいぶん変わったと思います。


――最近は、観光行政にも力を入れられていますが……。


愛知 観光というのは“究極の平和産業”なのです。平和でなければ観光は成り立たないし、観光によって文化も習慣も違う国が理解しあえる、つまり、平和をもたらす手段にもなるのです。


 残念ならが、日本には観光省というのがありません。法律的にも、東京オリンピックの年(1964)に理念を述べた「観光基本法」ができて、そのままになっていたのです。そこで昨年暮れに「観光立国推進基本法」を制定し、具体的に観光行政の政策を進めていくようにしました。


 世界から日本にやってくる観光客は、第1位のフランスの7500万人とくらべて10分の1の700万人です。もっとインバウンドを増やさなければなりません。2010年までに、1000万人まで伸ばしたいですね。また観光は地域振興にもなります。かつての地域振興は工場誘致でしたが、いまは人誘致の時代です。それを担うのが観光なのです。それから、観光が国土交通省の所管になっているのは間違いで、観光省をつくるべきです。せめて観光庁の価値は十分にあるのですから。


――環境といい、観光といいまさに時代が望んでいる行政の先駆けを進んでおられますが、「憲法改正」についてもご活躍されています。そのための「国民投票法」が今国会でなんとか陽の目を見たようですね。


愛知 憲法ができた時点で策定しておかなければならなかった問題が、置き去りにされていたのです。憲法の改正についても、国民の半分が時代に合うようにすべきだと思っているのですから、改正の手続きも決めるべきで、極めて当然のことです。


 「憲法改正」についても、いまの憲法ができたときのは考えられなかったようなことが起きているからです。その典型的な例が環境問題です。憲法の中に環境という文言がありません。これだけ深刻な問題となっている環境について、憲法で一言も触れていないのは大きな欠陥だといえましょう。


――「憲法書き直し論」までおっしゃっていますね。


愛知 あらゆることが変わっているからです。考え方として、部分的に修正するのではなく、根本的に国というものを考え直す必要があるからです。それでいま「新憲法制定議員同盟」という組織を、現職OBも含めて進めています。会長は中曽根康弘氏で、私は幹事長を務めています。


 ただ「憲法」を根本的に見直す時期ではありますが、それでは時間がかかりすぎますから、できるところからやればいいのです。環境問題も反対する人はほとんどいないはずでしょうからね。そうすることで国民にとって憲法がもっと身近に感じることができるはずですし、民主主義の成熟にも繋がってくるのです。


――憲法問題と密接に関係するテーマに「道州制」の問題があります。


愛知 いまの憲法では第8章になりますが、地方自治に関しては4つの条文しかないのです。地方自治と書いてはあるが、日本は中央集権の国なのです。中央集権というのは発展途上国のあるべき姿なのです。民主主義国家に成長した国はほとんど分権、州とか連邦制になっているのです。


 確かに明治維新や戦後の国家建て直しの時には、官僚支配の中央集権は意味がありました。それが熟成したいま、体制を変えなければいけないのに日本はそのままなのです。役人がすべての権力を持っているのは、本当の民主主義ではないのです。


 その中央集権体制を変える突破口を開いたのが先の郵政民営化なのです。なんでもかんでも役人に牛耳られていることに国民も疑問を持ったから変わったのです。今回の社会保険庁の問題も役人の体質に問題があるからです。これを変えるには中央集権を打破しなければなりません。公務員改正法も天下り禁止ということに焦点が当っていますが、本質は公務員制度の変革なのです。


 明治維新以来続いている公務員制度ですから、これは大変な作業です。安倍首相は「戦後レジウムからの脱却」とおっしゃっていますが、日本に必要なのは「明治維新レジウムからの脱却」なのです。そうでなければ、新しい日本は望めません。それを実現する素地が、日本を10の地域に分権する「道州制」なのです。


――有難うございました。今後ともご活躍を。


愛知和男衆議院議員ホームページ
http://www.aichi-kazuo.net/