国会議員の素顔

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2007年08月06日

平沢勝栄 安倍自民党再生の条件と自民党内で「反自民」を貫く理由

平沢勝栄(衆議院議員・内閣府副大臣)

ひらさわ かつえい

昭和20年9月生まれ。葛飾区柴又在住。昭和43年東京大学法学部卒業。米国デューク大学大学院修士課程修了。学生時代は安倍晋三内閣総理大臣の家庭教師を約2年間務める。在英大使館一等書記官などを経て、後藤田正晴内閣官房長官秘書官、警視庁防犯部長などを歴任。衆議院議員選挙に4期連続当選。防衛庁長官政務官、総務大臣政務官、自民党法務部会長、衆議院拉致問題特別委員長などを経て、現在、内閣府副大臣。


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――7月29日の第21回参議院選挙では、安倍自民党は大敗を喫してしまいました。今回の選挙の敗因はどこにあったとお考えでしょうか?


平沢●選挙の敗北原因はいろいろなものが複合的にあったが、一言で言えば「自民党の奢り」です。一昨年の衆議院選挙で大勝したことからくる自民党の慢心と言えましょう。国民の方も、振り子の振れ具合を見て自民党にお灸を据えるべきだと判断されたのです。政権選挙ではないのでちょうどいい機会だと。国民のバランス感覚はすばらしい。「自民党よ、反省しろ」という国民の声であったと思います。


――安倍首相は続投を逸早く宣言しました。


平沢●続投は安倍さんが決めることですが、他の誰がやろうが自民党の政策は基本的にはそう変わりません。


――しかし、政局は一気に解散・総選挙にまで進んでしまうのでは?


平沢●それは総理大臣が決めることですから、わからない。しかし、私個人はなるたけ早く総選挙を行った方がいいと思っています。政権選択選挙で、本当に自民党に「NO」と言っているのかを確かめないと国会運営上支障が生じるからです。


――それにしても、年金とか政治とカネ、問題大臣など、総理周辺で起きたいろいろなことへの対応がなんとも印象が悪かったですね。


平沢●人事が一番の失敗です。他にもいろいろ問題が起きたが、事後の対応にも問題があった。特に人事は失敗でした。


――先生は参院選で丸川珠代候補の応援団長をやられていた。それで彼女に選挙権の問題が起きたとき、「私は丸川候補をきつく叱った」と愚直なまでに怒り、そして許し応援していました。この愚直な言葉は響きましたね。


平沢●私は「許さない」とも言った。しかし、住民税はちゃんと払っており、本人の姿勢もあったので応援をし続けたのです。


――安倍首相にも、そのようなわかりやすい判断があればと思います。


平沢●安倍さんの人気の源泉は、物事をはっきり言う、毅然とした態度を取るということにあったのに、あいまいな態度しか国民に見えなかったという問題があった。それで国民は安倍さんの政治姿勢に疑問を持ってしまったのです。


――そのいいところがどうして出なくなったのでしょう?


平沢●人柄がいいのでしょう。対北朝鮮問題なら毅然とした態度をとるのだが、何故か自分の周りの者には配慮するものだからああなってしまう。


――それは政治の魅力には繋がってこない。


平沢●人がいいだけではいい政治は出来ない。非情な政治家になることも必要です。


――安倍政権続投の条件は?


平沢●まずは人心の一新で、内閣改造をこれまでのような「なかよし内閣」でない意見の違う人を入れた内閣をつくるべきです。彼らの身体検査も大事ですが、安倍さんは総理なのですから最後の説明責任はありますが、なにもかも自分で説明する必要はない。官房長官なり担当大臣が総理の弾除けにならなければいけないのに、弾が総理に向かって飛んでいる。中曽根総理の時代には、後藤田官房長官がすべて引き受けていた。安倍首相が赤城大臣のかわりに喋るなんてまったくおかしい。


 そして安倍首相は、自分の周りに自分と意見の違う人を置くべきなのです。そういう人の意見を聞いて判断するのがリーダーの仕事なのですから。イエスマンだけを身近に置くのは避けるべきです。


――その他には?


平沢●人事のほかに、国民に対する政策アピールがもっと必要です。その意味では、マスコミ対策が非常に重要なのです。小泉前首相はこれが非常に上手かった。今の官邸のメディア対策は機能していないといわざるを得ない。


――政策の面では決して失政ではないのですからね。


平沢●政策は必ずしも悪くない。重要なことは、役人をもっと上手く使うことです。役人を敵に回している。迎合する必要はないが上手く使うことを知らなければいけない。役人をうまく使いこなすことが大事です。


――それにしても今回の選挙では、自民党への逆風が本当にひどかった。


平沢●自民党という名の下に選挙を戦った人が負けている。東京で保坂さんが落選して、丸川候補が当選したのもその典型です。自民党の中の非自民候補が当選したという構図です。これは次の選挙にも影響してくるでしょうね。


――政治家・平沢勝栄についてお伺いします。内閣副大臣として、景気、雇用、税制、教育、治安、年金、医療、介護、福祉など盛りだくさんのテーマと取り組まれていますが、最近特に力を注いでいるのは?


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7月13日(金)大雨災害の被災地を視察 政府調査団
長として、台風4号・梅雨前線による大雨災害の被災地
を視察し、地元自治体からの要望等を受けました。
(写真は熊本県美里町役場)


平沢●「災害対策」ですね。地震や台風など危機管理対策を速やかに行っていますが、マニュアルのない事に対する対応がこれから重要になってくる思います。


 実は、今回の安倍内閣の迷走もこのマニュアルのない問題で起こっていました。安倍首相の側近がしっかりしていれば、こういう一連の問題もおこらなかったのではないでしょうか。


――今後の自民党は大丈夫ですか?


平沢●国民は、今回は自民党にお灸を据えたいという気持ちがあったのではないでしょうか。自民党は国民の皮膚感覚、目線をもっと掴まなければなりません。そうしなければ今後の自民党は難しい。私は、自民党の中で反自民を貫くつもりです。自民党は政権にあることを当然と思ってきたところがあり、国民から乖離するところもあった。それを引き戻すのが私の役割だと思っています。


 なんだかんだいっても、民主党に今すぐ政権を預けるには国民は不安を感じていると思います。


――有難うございました。


平沢勝栄衆議院議員のホームページ
http://www.hirasawa.net/