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高市早苗 特命担当大臣での成果報告と今後の政治課題

衆議院議員 高市早苗


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たかいち さなえ
1961年生まれ。神戸大学卒。(財)松下政経塾(第5期)。元近畿大学経済学部教授。衆議院議員(4期目・奈良2区選出) 。小泉内閣で経済産業副大臣。安倍内閣で内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策、科学技術政策、イノベーション、少子化・男女共同参画、食品安全、原子力発電施策、青少年健全育成、食育、消費者対策、高齢社会対策、障害者施策、交通安全対策、薬物乱用対策、自殺対策、犯罪被害者等施策、銃器対策等を担当)。現在、自民党青少年特別委員会委員長。


――昨年9月から今年の8月まで内閣府特命大臣として、沖縄及び北方対策、科学技術政策、イノベーション、少子化・男女共同参画、食品安全など19の分野で活躍されてこられました。特に力を入れてきたことは?


高市●いちばん大変だったのは「イノベーション25」でした。これは2025年までを視野に入れて、高齢化による労働力人口減少下でも生産性を上げ、科学技術の恩恵を国民生活に還元するための施策をまとめた長期戦略指針です。技術革新と社会制度刷新の両方についてロードマップを作りましたので、77頁にも及ぶ指針となりましたが、この6月に丸ごと閣議決定されました。内閣総理大臣を長とし全閣僚をメンバーとする「イノベーション推進本部」の設置も同時に閣議決定しましたので、来年度から確実に予算措置や制度改革が実行されます。


有り難いことに、文部科学省なども来年度予算概算要求に「イノベーション25等による科学技術の振興」という副題をつけて動きだしてくれています。


 また、人材育成の受け皿として、環境技術で優れた研究を行う国内の大学を結んだ「国際環境リーダー育成大学院ネットワーク」が創設されたこともうれしいことでした。世界中の若者が日本に環境技術や環境政策を学びにきて、母国に帰った後に各国の環境リーダーとして活躍してもらう構想は、日本の国際貢献の一つのあり方です。


 単にハコモノをつくるというだけの貢献ではなく、地球の未来につながっていくものとして非常に重要なものだと思います。また、多くの留学生と同じ空間で学ぶことは、日本の若者にとっても刺激になるのではないでしょうか。


――他には?


高市●「キャリア教育等推進プラン」です。これは、昨年12月12日に私から文部科学大臣、厚生労働大臣、経済産業大臣に呼びかけをして、有識者や各省の政策担当者も交えて協議を続け、今年の5月29日に取りまとめたものです。


 これまでは、経済産業省は高度な産業人材育成という視点から、文部科学省は小中学校での体験活動という視点から、厚生労働省は失業対策の視点から、バラバラにキャリア教育に取り組んでいました。日本の底力を作っていくためには、政府一体となった強力な職業教育が必要だというのが、私の問題意識でした。


 例え今年以降の出生率が上がったとしても、労働人口は2030年までは減りつづけるわけですから、まずは若者の離職率を低下させることが必要なのです。


 現状では、中卒で7割、高卒で5割、大卒で3割の若者が、3年以内にせっかく就職した会社を辞めています。
若者が自分に合った職場でしっかり働き、広く薄く税金や社会保険料を負担してくれないことには、必要な行政サービスも提供できなくなります。


 そのためにも、初等中等教育段階から、しっかりした勤労観・職業観を身につけてもらい、大学ではインターシップなどをどんどん活用してもらって自分に合った職業を知ってもらうことも大切です。


 それからもう一つ。このところ銃器をめぐる悲惨な事件が続いて起こっていましたので、警察庁や海上保安庁等の関係省庁担当者を集めてプロジェクトチームを作りました。このチームで、銃器所持の罰則強化を含めた銃器犯罪対策強化策を作りました。現行の「銃砲刀剣類所持等取締法」では「所持や譲渡は1年以上あるいは10年以下の懲役」と規定されていますが、現場の警察官からは「執行猶予がついたり1年程度で出所するのでは、検挙しにくい」との声を伺っておりました。


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2007年3月2日衆議院本会議で特命担当大臣としての答弁


――IT担当大臣としては、どのような課題がありましたか?


高市
●まず、「テレワーク人口倍増アクションプラン」を作りました。いま労働人口の1割がテレワーク勤務をされているのですが、2010年までに2割にするためのプランです。子育て中の母親にとっても仕事を続けるチャンスが増えますし、障害者の社会参加も促進できます。


 それから、国民全員にICチップ入りのカードを配り、年金、医療、介護に関する情報を自ら管理していただける「社会保障カード(仮称)」の導入に向けての準備が厚生労働省で進んでいますが、サイバーテロに対する備えを万全にすることをIT担当大臣として提言しました。


 同様のカードを国民が所持しているエストニアで今春サイバーテロが起き、金融システムや行政サービスがストップしてしまいました。同様の事態が日本で起きたら大変です。状況はもっとひどくなるに違いありません。社会保障カードをサイバーテロから守ろうとしたら、実証実験に3年くらいはかかると思いますので、政府の情報セキュリティーセンターも含めた一体的検討体制を作りました。


――11カ月という長いようで短いの任期なので、やり残したこともあるかと……。


高市●いくつかありますが、残念なのは「有害情報から子どもを守るための方策」の検討が残ったことです。年内を目途に結論を出そうと各省庁から集まっていただいたのですが。政府提出が難しければ議員立法も考え、「自民党青少年特別委員長」の役職をいただいたわけです。


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2007年春の交通安全運動中央大会で担当大臣として模範歩行


――こう見ていますと、内閣府の特命大臣は「縦割り行政」という日本の行政の悪弊にナタを入れる役割もあるようですね。


 さて、政治家・高市早苗はどういう政治信条をお持ちなのでしょうか。


高市●私の基本理念は、「国民の生命と財産、国家の主権と名誉を守る」ことです。


 例えば、個人情報保護法施行後、過剰反応によって起きている問題があります。地域に居住している障害者や高齢者の情報を消防団が得られないことによって、災害時に救出活動ができないといった弊害が発生しています。生命保護のための個人情報活用は合法なのですが、政府の広報活動が不十分だったのだと思います。大臣だった時に、これも各省庁に広報徹底をお願いしましたが、今後は一議員としてチェックしていきます。


 また、国民や同僚議員のご理解を得るまでに時間はかかりそうですが、自衛隊法100条改正も実現したいですね。海外で誘拐された邦人を救うための任務を自衛隊に付与するということを考えています。現在、誘拐犯人との交渉やDNA鑑定などで警察官の派遣はできますが、相手国政府が犯罪に関与している場合には、邦人奪還の手段は皆無です。イザというとき、法律の裏づけがないと何も出来ません。法律の備えがないために国家として対応出来ず、邦人を見殺しにするようなことがあってはならないのです。


――有難うございました。


高市早苗衆議院議員のホームページ
http://rep.sanae.gr.jp/




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