船田 元 保守リベラルの政治家として新たな自民党のキーマンに
衆議院議員 船田 元

ふなだ はじめ1953年栃木県宇都宮市に生まれ。76年慶応義塾大学卒業。79年衆議院第35回総選挙に最年少の25歳で初当選。81年自民党青年局長。文教部会長、外交部会長歴任後、92年国務大臣 経済企画庁長官(39歳最年少)就任。93年新生党結成に参画。95年新進党常任幹事。96年新進党離党。97年自由民主党に復党。2005年自民党憲法調査会会長。06年自民党憲法審議会会長。07年科学技術創造立国推進調査会会長。
――いま国会は衆参の“ねじれ現象”によって、国会運営は非常に難しい状態になっています。福田総理と小沢民主党代表との党首会談や野党各党との党首会談が行われていますが、かんばしくありません。政治の空白をつくらないというのがあるべき姿ですが、今後はどうなるでしょうか。
船田●福田総理と小沢民主党代表との党首会談も都合4回開かれましたが、「大連立」についてある程度合意がありました。自民党も民主党もそれぞれ自分たちの言い分だけを言っていたのでは何も政策が通りません。国会が脳死状態になってしまっては、国民にとってもよくありませんから、何らかの解決策を模索しなければならなかったのです。
しかし、最初から「大連立」が出てしまったので驚きました。最初は、政策ごとの協議から始めればよかったのです。法案ごとに平場(委員会)などで協議され、そこで決定したものを各党とも認めていく。言わばパーシャル連合のような形が必要だったのです。
選挙で自民党が“ねじれ現象”を解消するためには、短くても6年、長くて9年、12年という期間が必要です。今後は“ねじれ国会”でも、国民の生活に必要な法案を通すという国会でのシステムづくり、あるいは訓練をしなければなりません。
――船田先生は自民党憲法調査会会長もなさいましたが、憲法の改正は自民党の党是です。しかし、なかなか難しい部分もあるかと思います。
船田●「国民投票法」によってその道筋はできましたから、その内容を詰めていかなければなりません。そこで忘れてはならないことは、日本が第2次世界大戦時に迷惑をかけた近隣諸国に対して、謝り続けなければいけないということです。ドイツは1945年5月8日に敗戦を迎え、ナチス(ヒットラー)が起した戦争として反省・謝罪をし、戦前と戦後を分断できた。ところが日本の体制はそうではありません。
日本における戦争問題はまだ解決していないのです。安倍総理の時の従軍慰安婦発言、そして最近の沖縄における軍の強制による自決の教科書削除問題など、これまで日本が続けてきた姿勢が一度に崩れてしまうようなことは、日本にとって得策ではないということです。
その意味でも、憲法第9条1項の「戦争放棄」に関しては、世界でも日本の立場が認められているし多くの国民の心情にもマッチしておりますので、残すべきだと考えています。第2項の「交戦権の禁止、戦力の不保持」に関しては、自衛隊の解釈が憲法上不安定であり政権ごとによって変わるというのでは、国に禍根を残しかねません。ですから、自衛隊の存在を明確に認められるようにすべきです。
ただ個別的自衛権と集団的自衛権に関しては、個別的自衛権は認めるが集団的自衛権の行使をどこまで認めるかを明記すべきだと考えています。周辺事態にあって、同盟国である国が日本を守ろうとしている時、敵の攻撃を日本は黙って見ているべきではありません。限定的な集団的自衛権は認めるべきなのです。
――日本はそれなりに国際貢献に力を注いでいるのに、あまり認められません。国連でも常任理事国入りどころか、「敵対国」条項もまだ存在しているのです。
船田●国連での存在感があまりないのは、日本の国連の職員が少ないということも問題です。国力に見合った国連職員をそろえ、いろいろなドキュメントをつくりどんどん主張していくことです。また日本の首相は国連の場で日本をアピールしていく必要があります。いまはそのチャンスを自ら失っているのではないでしょうか。
それからODAにしてもアメリカに次いで2位ですが、お金で解決しようとする意識が残っているのです。JICA(国際協力機構)のように人の力で世界に貢献するという、顔の見える援助が少ないのです。そういう人たちへのケアも不足しています。日本政府は一度包括的に検証し、そういう人たちを守っていく必要があります。
――今回就任された科学技術創造立国推進調査会会長は、日本が世界にアピールできる手段でもありますね。
船田●日本外交と科学技術の移転が別々に行われていたのですが、それを融合させようというするものです。日本の優れた科学技術を外交の手段として使おうという目論見です。
特に来年の洞爺湖サミットやその前に東京で開かれる第4回アフリカ開発会議(TICAD)では、日本の環境技術などをアピールします。また基礎研究を充実させ、イノベーションの種となるような独創的な研究成果を生み、産業界での応用を図るための取り組みも必要です。そのために現在、第3期基本計画を25兆円の予算で推進しています。その成果を目に見える形で国民に示していくことで、財政難の批判にも応えていくつもりです。

平成19年11月20日自民党 科学技術創造立国推進調査会長として
太田弘子・経済財政政策担当大臣への申し入れの様子
――お忙しい政務の中で、息抜きというか気分転換になっていることは何ですか。
船田●ジャックラッセルテリアという種の犬を飼っているのですが、5歳のイギリスの小型猟犬で非常に運動量が豊富で、散歩などでは結構な運動量になります。その時間が息抜きでもあり健康管理になっているのではないかと思います。
それからカラオケ。歌のジャンルは問いませんが原曲に忠実に歌うので、点数も非常に高得点です。これも気持ちいいですね。
――生真面目な性格がカラオケにも表れていますね。有難うございました。
船田元衆議院議員のホームページ
http://www.funada.org/
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