菅 義偉 「反骨精神」をエネルギーに国民に必要な政策を断行
衆議院議員 菅 義偉

すが よしひで
昭和23年生まれ。昭和48年法政大学法学部卒業。横浜市議(2期)。
平成8年10月衆議院議員初当選(以降4期連続当選)。平成13年自
民党副幹事長。国土交通大臣政務官、経済産業大臣政務官、党国会
対策委員会副委員長、総務副大臣を歴任後、平成18年総務大臣(郵
政民営化担当)、内閣府特命担当大臣(地方分権改革担当)。
現在、自民党選挙対策副委員長。
――安倍内閣の総務大臣として、いろいろな政策を実現させ活躍されました。「ふるさと納税」「地方分権改革」「NHK、民放の放送改革」「郵政民営化の実施」「年金問題」などいろいろありました。そのなかで、一つ二つ挙げていただくと……。
菅◎やはり「ふるさと納税」と「地方分権改革」ですかね。
地方で育って東京に出てくる人は、東京の人口の3割を占めています。地方にとって子どもたちは将来の宝ですから、大切にして育てます。ところが、いざ彼らが自ら税負担をする頃には都会に出て行ってしまいます。「受益と負担」という考えからしても、住民税の1割をふるさとに納税するというのは、理に叶っているのではないでしょうか。
所得税を納めるようになった人を育てたのは、ふるさとです。人間形成、技能習得の大切な時期を過ごしたふるさとに、恩返しの意味で納税することは日本人の精神構造にも合致するものだと思っています。
――ふるさとの意識を高めるとともに、自分達の血税の使われ方がより具体性を持って感じられますね。
菅◎自分の両親が住んでいるふるさとに何らかの形で貢献したいと思っている人や赴任先でお世話になったことに対してお礼をしたいとか、毎年夏に行っている沖縄に自分の収入を還元したいと思う人もいるでしょう。そういう思いが実現できる手段なのです。具体的に「地方分権」を実現していくための新しい税制といえましょう。
また、地域はその特性を活かして発展していかなければなりません。そのなかで国らのあてがいぶちのようなシステムを取っていたのではよくありません。そのために私は総務大臣就任の翌日に首相官邸を訪れ、総理に直談判して「地方分権改革推進委員会」をつくりました。現在は、丹羽雄哉委員長の下で鋭意進められています。

総務大臣を竹中前大臣から引き継ぐ(平成18年)
――「年金問題」も大変でしたね。
菅◎年金の問題は組織の問題でした。本当にひどいことを40年間もずっとやってきていた。それを整理修正していくわけですから大変です。
――菅先生の政治信条として「思いを貫き通す」ということをよくお伺いするのですが……。
菅◎私は秋田で生まれ育ち、高校卒業後、単身上京しました。代議士秘書を務めた後、地縁血縁のない横浜から市議に、そして国会議員になりました。本当にゼロからの出発でしたが、いろいろな方の支えも得てやってくることができました。ですから「思いを貫き通す」ことが原点になっています。貫き通すことには摩擦も伴います。そんな経験の中で「反骨精神」も養われました。
――「反骨精神」というのは、改革に相通じるものが感じられます。
菅◎圧力というか他からの力が加われば加わるほどエネルギーが沸いてきます。NHKの国際放送の命令の時もいろいろ批判を受けましたが、断固として、「拉致問題」と具体的に放送内容に加えました。政府が国民の生命と財産を守るのは当たり前だからです。
「報道の自由」とか「放送の編集権」など言われましたが、放送法の33条に「総務大臣は、協会に対して、放送区域、放送事項その他必要な事項を指定して国際放送を行うべきことを命ずることができる」とあるのです。北朝鮮で厳しい生活環境のなか救出を待ちわびている多くの拉致被害者にとって、日本政府も国民も見捨ててはいないことを伝えることが大切なのです。生きる希望になるのです。実際、帰ってきた人たちもラジオ放送を聞いて「生きていこう」という気持ちになったとおっしゃっています。
北朝鮮の拉致問題も昨年でちょうど30年になりますが、こういったことを政府がやらなければ誰がやるのですか。私は「命令大臣」なんて言われたりしましたが、どうしても必要だと判断して行いました。政治家は評論家ではないので、一つ一つ結果を出していかなければならないのです。

衆議院本会議で答弁する菅総務大臣(当時)
――さて、今年は「解散・総選挙の年」とも言われています。自民党選挙対策局長からひきつづき、古賀選対委員長から請われて副委員長につかれていますが、解散・総選挙は?
菅◎個人的には、選挙は遅ければ遅いほどいいと思っています。衆議院で3分の2を確保していることは貴重です。次の選挙では3分の2は難しい。そんな状況の中で、議席を減らすための選挙を行うのはおかしい。民主党の小沢代表の方は、一生懸命「解散・総選挙」と言って仕掛けてきていますがね。
――来年の9月までの任期満了という観測もありますが、どうなるか分からない。
菅◎もちろん、解散は首相の専権事項ですから。私たちはいつ選挙があってもいいように準備だけは整えておく。それが選対の仕事です。常在戦場ということです。
――古賀委員長はすでに全国を回られ態勢を整えているようですが、空白区とか復党組との調整区などの問題があるが……?
菅◎大体は候補者がそろってきております。また調整区も、選挙に勝てる人を優先で進めていきます。
――82人の小泉チルドレンはどのくらいの当選率をめざしますか?
菅◎全員の当選を目指します。誰でもそうですが、2回目の選挙というのは神経質にならざるを得ません。それほど厳しいのです。
――241議席が過半数となりますが……。
菅◎最低でも過半数の確保が私たち選対本部の仕事です。
――そのための秘策は?
菅◎自民党は政権与党ですから、国政の仕事をきちんとやっていくことです。もちろん説明責任を同時に行っていかなければなりません。年金問題も、役所の視点ではなく国民の視点でわかりやすくしていくことが大切です。
――菅先生は安倍前首相を支えたお一人ですが、安倍政権の国づくりは非常に期待されていたのでは……?
菅◎残念でした。ちょっと急ぎすぎたことが。教育基本法だとか社保庁の改革だとか、みんなが先送りしてできなかったことを一度にやろうとした。戦後2年目から7年間、日本は乾パンや粉ミルク、缶詰、毛布などの「ララ救援物資」で助けられていました。教育基本法や憲法などはその頃つくられたものなのです。敗戦による混乱と困窮から世界有数の大国になった今、見直すことは当たり前のことなのではないでしょうか。
社保庁の改革も含めて、これらの法律が具体的に進み始めた時には評価されるものと思っています。
――有難うございました。
菅義偉衆議院議員のホームページ
http://www.sugayoshihide.gr.jp/
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