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2009年12月01日

RCC元社長の鬼追弁護士のまっとうでなかった戒告処分への異議申立て


 議決書
 主文
本件審査請求は棄却することを相当とする


 そう記された、日本弁護士連合会の文書。これまで、本誌で追求してきた元日弁連会長、元整理回収機構(以下RCC)社長の弁護士、鬼追明夫氏の双方代理問題だ。


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日本弁護士連合会


 本誌ではこれまで、RCC社長在任中にRCCの債務者である、T社とその関係者に助言し、顧問料を受け取っていたことはRCCの内規にも反し、弁護士倫理上でもゆゆしき問題であると訴えてきた。


 兵庫県在住の男性がこの問題に対して、大阪弁護士会に鬼追氏の懲戒を申し立て、2008年9月に戒告処分を議決していた。それに対して鬼追氏は異議があると、日弁連の再度、審査を請求するように求めていたのである。裁判で言えば、1審で有罪判決を受けたので、控訴したという状況か。


 それに対して、日弁連は大阪弁護士会の戒告処分の議決に問題なしとして、棄却したのである。いわば、判決の確定だ。


 日弁連の議決書の詳細を見てゆくと、鬼追氏はT社のN社長から面会を求められ、RCCの債権回収の方法に不満を聞かされた。その時点で、鬼追氏はまだT社から顧問料も受け取っていた。顧問弁護士とRCC社長という二つの顔を持ち、面談したのだ。


 議決書では、T社との顧問契約継続について、
<それだけで利益相反となるものでない>
 としている。しかし、


<RCCとT社(議決書には実名)との間で、両者の利害が激しく対立し、利益相反の問題が顕在化し、状況を認識した>


<RCCの性格とその社会的責任の重さを考慮すれば、同時点以降、弁護士としての職務遂行の公正さに疑念を抱かしめた>
 と認定。


 T社との顧問契約についてRCCの同意を得るか、契約を解消すべきだったとしている。


 だが顧問契約を継続した鬼追氏。


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鬼追明夫元RCC社長


<弁護士として品位を失うべき非行>
 とされたのである。


 なぜか不思議なことに、棄却理由と同じ分量の少数意見が議決書には書かれている。大阪弁護士会の議決を取り消すべきという意見である。


 なぜ、取り消しすべきかという理由は、鬼追氏は社長でT社の事案に関与していない、RCC在職中はRCC案件は顧問契約から外れるなどとしている。それゆえ、T社の案件に裁量を行使する余地はなかったというもの。


 だが、これは「詭弁」ではないのか。議決書はRCCについて、
<金融機関の不良債権処理を目的に国費を投入して設立された会社であり、社会性、公共性が強く、業務遂行にあたっては厳正かつ公正な処理が強く求められる>
 と鬼追氏に強い倫理性を求めている。


<弁護士としてRCCの代表取締役に就任することは代表者となることの外不良債権回収業務について受任した関係になると解するのが相当である>
 としているのだ。


 これはまさしく正論である。


 議決書によると、懲戒委員会のメンバーは15人で構成されているようだ。うち、10人が大阪弁護士会の議決を尊重し、鬼追氏の訴えを棄却とした。だが、残り5人は大阪弁護士会の議決を取り消し、懲戒しないことを求める意見だったとなっている。つまり「ダブルスコアー」で鬼追氏の戒告処分を支持したのである。


 それを見ても、鬼追氏の異議がまっとうでなかったことがよくわかる。


 本誌でなぜ鬼追氏を追及したのかと言えば、RCCは税金を投入した国策会社だからである。その社長とあらば、まさに公僕中の公僕であらなければならないのは当然。疑惑をもたれること自体が問題なのだ。


 現在は、今年1月の疑惑が発覚した漢字能力検定協会の理事長についた鬼追氏。財団法人である同協会は、RCCと同様に強い倫理性が求められる。
 鬼追氏にも、RCCにも、2度とこのような疑惑が浮上することがないことを祈りたい。