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2007年03月30日

「1000円債権」であこぎな回収を続けるRCCの実態


「なぜ、明かさないのか。今もって不思議でなりません」


 と話すのは、西日本で不動産会社を経営するAさん(57)である。


 バブル時代に、手広く不動産業を拡大。旧住専からも、多額の資金を調達していたAさん。だが、旧住専の破綻。その処理に整理回収機構(以下RCC)が発足。お決まりのように、その過程でRCCとの紛争に突入したのだった。


 Aさんが、徹底して追及したのは、RCCがいくらでAさんの債権を買ったのかだ。


「RCCの商品というのは、債権。その仕入れ価格がいくらなんだということです」


 とAさんは話す。


 商売の常識として、安く仕入れて高く売るという行為はごく当然だ。その部分は、企業として最も重大な「機密」であることは間違いない。


 RCCは発足当時、銀行免許で運営されていた「銀行」だった。今は、それに加えて債権回収業の許可も取得している。その原資は国民の税金であり、しかもRCCは預金保険機構が100%出資。国民の税金で成り立っている。それゆえ「国策会社」と言われるのである。


 Aさんが所有している不動産は郊外に立地しており、周囲には多数の分譲マンションが立ち並ぶ。最寄り駅まで、徒歩数分。周辺はほとんどマンション群。建設の余地があるのは、もうAさんの所有地くらいしかないという。


 地元業者はだけでなく、大手ゼネコンまでがごぞって譲渡を打診するほどの物件だという。


 当初、Aさんはその物件を自らの手で売却ようと試みた。しかしRCCと折り合いがつかず、結局、RCCが売却先を探すことになった。


 当初は10億円は超えると見込まれていた売却金額。しかし、なかなか売却先の候補と折り合いがつかない。その過程で、RCCは一貫して「10億円以上」という売却価格を設定していた。


 その話を、たまたま懇意になったRCCの社員から聞いたという。


「仕入れ価格の20倍が最低ライン」


 そうRCCの社員は話したという。


 Aさんが所有し、RCCが抵当権を設定している不動産。10億円以上と見込まれるものが、元は5000万円程度で買っていたことになるのだ。


 これは、RCCではごく常識のようにあることだ。国会でも問題になった「1000円債権」。無余剰・無担保の債権をRCCが買い取る場合は、1件あたり1000円で銀行から買い取るというもの。本来なら、とても回収見込みがない債権だが、RCCは国策会社という印籠を手に、1件平均で600万円を回収していたというものだ。1000円が600万円に化けるのだ。


 私がかつて追及し、中坊公平元社長が辞任弁護士廃業に追い込まれたきっかけとなった大阪の泉北ホテル案件をめぐる、RCCの詐欺的回収事件。この時も、舞台になった泉北ホテルの土地は、1億円程度の仕入れ価格だった。だが、実際にRCCが回収をもくろんでいたのは50億円以上。実際には20億円近い金を手にした。


 その後に追及され、別の債権者と和解したために20億円は減ってしまったが、一時はそれだけ回収していたのだ。


 また、2001年10月23日の日経新聞によれば<整理回収機構が都市銀行などから買い取った不良債権のうち、53・5%の買い取り価格が「1円」であることがわかった>という記事もある。


 現役サービサーマンによれば、 「RCCから、サービサーに不良債権が売却されます。ひとやまいくらって感じですね。その仕入れは、普通のサービサーよりずっと安く、1円って物件もかなりあるように聞いています」と、記事を裏付ける証言をする。


 Aさんはそこで、債権回収にまつわるさまざまな書類を読んでみた。その中の一つに目がとまった。法務省がサービサー制度の概要を説明した<債権管理回収業に関する特別措置法施行規則の概要>という条文だ。そこには、こんな下りがある。


<債権回収業
債権管理回収業務を行うに当たり明らかにすべき事項(10条関係)
 債権回収会社が業務を行うに当たり,債務者等から請求があった場合に説明すべき事項として,債権回収会社の管理又は回収の権限の基礎となる事実等を規定している。>


 Aさんはこう話す。


「これを根拠に、仕入れ価格を明かせとRCCに詰め寄りました。何を根拠に回収ができるのか、その事実を証明し、説明しなければならない。そこには、もちろん仕入れ価格も含まれるべきなのです。5000万円が何十億にもなる回収が許されるのか」


 RCCと戦い続けている椎名麻紗枝弁護士は、かねてからこう訴える。


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椎名麻紗枝弁護士


「法律で、仕入れ価格、買い取り価格がいくらなのか、情報を開示すべき。とれそうもない相手からとらず、そこで出た赤字を埋めようと、少しでもとれそうなら、仕入れ価格の何倍、何十倍もとり、破産するまでその相手を追いかけてとってしまう。開示をすれば、あこぎな回収はできない」

 Aさんの会社の整理はRCCの手によって着々と進んでいる。だが、白旗をあげるつもりはないという。

 「国がですよ、明かさず、どんな情報公開をしてもわからない、そんな仕入れ価格で暴利を貪っているというのが許せない」


 Aさんは最後まで戦う覚悟を決めている。

2007年03月01日

弁護士の再登録を画策する!?RCC元社長の中坊公平の噂

◆不正な回収を支持した中坊の責任

「現在は諸般の事情があって退会されておられるが、RCCで不慮のトラブルに接してのものである。近く、再度、登録される予定と聞いている。整理回収機構での貢献も絶大であり、内閣特別顧問としての活躍も記憶に新しい。早急な再登録が司法界の願いでありご本人もそのおつもりのようだ」


 そんな話をするのは、関東のある弁護士である。日本弁護士会の役職を歴任した経験もあり「大物」と呼ばれる弁護士で、再登録を願っているのは元RCCの社長で、内閣特別顧問、日本弁護士会会長などを歴任した中坊公平である。


 中坊が、いかにひどい回収をし、法に触れる行為をしていたのか。それは、大阪府堺市の「泉北ホテル案件」ではっきりしている。43億円での売買が決まっていながら、RCCより優先して回収ができる抵当権者である明治生命と横浜銀行には33億円と偽った金額を伝えて、回収を図った件だ。中坊は「社長直轄案件」として、この回収の責任者として、指示をしていたのである。


 その結果、明治生命や横浜銀行の回収金額は低くなり、その後の民事裁判では、RCCが回収額を上乗せする形で和解となっているのである。


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中坊弁護士の廃業を報じる朝日新聞(2003.10.10夕刊)


 責任をとって、中坊は2003年に大阪弁護士会を自らの意思で退会したのだ。その直後に東京地検特捜部は、中坊やRCCの顧問弁護士らに対して「起訴猶予」という結論を出した。


 その内容は「犯罪事実」を認めながら、民事での和解、増えた回収額は個人的な利得とはなっていないとしたもので、そして「弁護士廃業」が決まった。


 にもかかわらず、中坊はまた、再登録を目指しているのか。中坊を告発したのは「泉北ホテル」のかつての所有者で、旧住専の借金王の一人だった、朝日住建の幹部、増田修造だった。


 朝日住建の幹部、子会社の役員などで1000万円を超す年収を得ていた増田は、中坊の不正が許せないと会社を辞し、年収を捨てて告発したのである。身を捨てた告発があったからこそ、事件化された。「起訴猶予」ではあったが、中坊の「悪事」を質すことができたのである。


「もし、再登録するという情報が本当なら、弁護士として、いや人間としての資質を疑います」と増田は言う。


 泉北ホテル案件で、中坊の「悪事」は白日のもととなった。しかし、悪事はそれだけだったのかというと、決してそうではない。


◆まだある!?中坊の隠然とした脅威

 債務者である朝日住建とRCCは手を組んで、回収金額の極大化を図った。その過程で堺市への特別土地保有税の問題が生じた。RCCは明治生命や横浜銀行には「特別土地保有税が課税されるかもしれません。RCCは国策会社で、交渉したらまけてくれるかもしれない」


 と言葉巧みに持ちかけ、最後は顧問弁護士が恫喝までして、特別土地保有税の分を回収にあてたのだ。


 その後、土地の権利者の移動があった関係で特別土地保有税の支払い義務が朝日住建に発生した。しかし、RCCは特別土地保有税を支払うことはなかった。今もって、特別土地保有税は、完納されていない。


 税金をタテに嘘をついて、回収するのである。その責任者が中坊である。


 中坊は、大阪弁護士会に懲戒請求されていた。これらの行為は「懲戒相当」と議決されている。最終的に「除籍期間」いわゆる、時効にあたるもので救済され、大阪弁護士会を退会することができたのだ。


 そして、昨年7月には、中坊の孫にあたる男子中学生が朝食を食べている途中に、中坊の娘である母親に包丁で切りつけ、頭部に深さ2㎝の負傷をしたのであった。


 この時、中坊はなぜか、地元の所轄署に駆けつけて、長く署長室で「密談」をし出て行った姿を複数の報道陣に見られている。


「それまで重症だと言っていた幹部が、中坊と会ったとたん急に軽傷と言いはじめたのにはびっくりした。中坊の力を知らされた」と当時に知るマスコミ関係者はそう振り返る。


 頭部と言えば、頭蓋骨があり、非常にかたいところ。そこに2㎝と言えば、かなりのケガだと思われる。しかしなぜかそれが「軽傷」になってしまうのだ。


「中坊が、勲章がほしがっているという情報があります。今のままでは、いわば犯罪者に限りなく近い状況。おまけに、孫の教育もできない。そんな人に勲章が与えられる訳ないでしょう。再登録することで、何か大きな次案を引き受けて、それをきっかけに、勲章をと狙っているという見方が、弁護士業界の中でもあります」とかつて中坊と一緒に仕事をしたことがある弁護士はそう話す。


「私は東京地検で中坊が起訴猶予になった時の検事さんと話をしたことがあります。『さすがに再登録はないでしょう。そんなことすれば、名声がより汚される』と話しておられました。しかし、また再登録するというのであれば、正義のため、また私は戦うしかありません。悪い冗談であってほしい」と増田はそう話す。


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