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2007年11月01日

RCC中坊元社長“最後の人騒がせ!?”再登録申請取下げと弁護士事務所問題

「調べれば調べるほど、わけがわからなくなりますよ」


 と呆れた様子で話すのは、兵庫県在住の男性Hさん。


 本誌6月1日号で既報の通り、今年5月、元整理回収機構社長で日本弁護士連合会会長までつとめた中坊公平氏が、かつて所属していた「中坊法律事務所」と「中坊公平法律事務所」に所属する弁護士4人に対して、懲戒請求を大阪弁護士会に申し立てた。


「中坊氏は、 1人の弁護士なのに2つの事務所の名称を使い分け、両方に子分と思われる弁護士を登録。何をしたかったのか、よくわかりません」


 中坊氏は、今年4月に弁護士に復帰すべく大阪弁護士会に再度、登録する申請を提出していた。当初、中坊氏は息のかかった「子分」に根回しをしていたようだが、反中坊派の反抗が激しく、最後には自らが再登録の申請を取り下げている。


 中坊氏が、申請を取り下げる時に、出した「皆様へ」というタイトルの書面を本誌では入手した。なぜ、再登録の申請し、取り下げたのかが綴られていた。その中身は実に、情けないものだった。


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中坊氏が提出した「皆様へ」の文書


 再登録申請をした理由というのが、


<旧い依頼者の相談を受けたりしながら、人生の最後を送りたい>


<使い慣れた事務所の机に座りたい>


というものだった。


 弁護士というのは、弁護士法の規定に則したもので、第一条の<弁護士の使命>にはこう書かれている。


<弁護士は基本的人権を擁護し、社会正義を実現すること>


 旧い依頼者の相談を茶飲み話のように受けたり、郷愁にひたって、事務所に机にすわるために与えられる資格ではないことは、一目瞭然である。


 中坊氏が弁護士廃業宣言をしたのは、平成15年10月。RCCの社長在任中に、旧住専の大口債権者、朝日住建の大阪府堺市の土地の売却をめぐり、上位の抵当権を有する、明治生命(当時)と横浜銀行に対して、本当の売却価格を伝えず、RCCが余分に回収したことが「詐欺」だと告発され、東京地検特捜部が「起訴猶予」としたことの責任をとったもの。


 まったくの潔白の場合は「嫌疑なし」となる。「起訴猶予」というのは、犯罪事実はあるが起訴するに値しないという場合に用いられるのだ。中坊氏の場合は、当時の報道からみてもわかるように、


「外形的犯罪事実は成立する」


 と、ほとんどのメディアで報じられているのだ。


 中坊氏を告発した元朝日住建幹部の増田修造氏は担当検事から、


「犯罪事実は成立する。しかし、騙したお金を自分の懐に入れていない、弁護士を辞めることを表明し、社会的制裁を受けた」


 などと、起訴猶予となった理由についての説明を受けている。


 にもかかわらず、中坊氏は明治生命や横浜銀行が本当の売買価格を知らなかったことについて<社長に知らされてない>などと言い訳しているのだ。


 朝日住建の案件は「社長直轄」とされていた。案件報告会議で常に中坊氏に報告が求められていた。大阪府堺市の土地売買の問題でいくつかのメディアが動いていることを知ると、広報担当者に、


「広報対応も社長直轄にしよう」


 と、指示しているのである。


 事実、43億円の「買付証明」があるにもかかわらず、33億円の売買とされる「確認書」に中坊氏は印鑑を押しているのだ。東京地検が言う<外形的犯罪>というのは、まさにこのことではないのか。


 だが、中坊氏は弁護士の再登録を企て、この文書では<潔白>と言い張るのである。ただ、あきれるばかりである。


 そこへまた、浮上する懲戒問題。本誌6月1日号で既報の通り、中坊氏は「中坊法律事務所」と「中坊公平法律事務所」の2つ事務所の看板を弁護士会の登録上では、掲げているのである。


 2つの名称の事務所はまさに、中坊氏が開設したものに他ならない。所在地も、中坊氏が開業していた同じところに現在もある。しかし、中坊氏はすでに弁護士ではない。弁護士でないものが、法律事務所を名乗り、おまけに2つの看板を掲げていることが、問題だと、Hさんは2つの事務所に所属する4人の弁護士に懲戒を請求しているのだ。


 Hさんの懲戒請求の補充とされる書面には、


<中坊元弁護士(主犯)、幇助した共犯>


 と、現在所属する弁護士に対して、そう位置づけている。


「やはり、中坊氏の名前はいいか悪いかは別に、著名であることは周知の事実。しかし、現在は弁護士ではない。ということは、中坊という看板はおろすべき。今でも、中坊氏が弁護士であるような混同を与える。だいたい弁護士でないものが、法律事務所を名乗ること自体が問題。それに、弁護士は1つしか事務所を持てないのに、中坊法律事務所と中坊公平法律事務所の2つが存在する。どちらも住所や電話番号は同じ。法を遵守、運用し、社会正義に尽くす弁護士が、こんないい加減なことでつとまるのか」


 と、憤慨するAさんの懲戒請求に対して、大阪弁護士会はまだ結論を出していない。


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大阪弁護士会


 かつて、RCC時代に中坊氏と一緒に仕事をしたことがある弁護士は、


「一般論で言えば、懲戒に値するでしょう。中坊の名前はまだ大阪弁護士会で大きいから、処分となると遠慮が出るかな。けど、もうそろそろ“中坊の呪縛、圧力”から脱却する時期に来ていると思う」


 と、内情を話す。


 前出の<皆様へ>という文書で、中坊氏は最後にこう結んでいる。


<再登録申請の取下書を提出しました。今はとても淋しい気持ちですが、しばらくそっとしておいて下さい>


 まわりが騒いだのではない。中坊氏、あなたが勝手な理由で、自ら騒ぎをつくり出したのである。