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2008年04月01日

傲慢な取り立てを続ける「国策会社RCC」の回収手口

「RCCは業者と癒着して、個人情報を引き出し、回収しようとする。弁護士が社長の会社で、法を無視するこんな手段が許されていいのでしょうか」


 と怒りをぶつけるのは、『デイリータイムズ』2006年1月号・2月号の「RCC糾弾レポート」でとりあげた、東海地方の不動産会社のAさんだ。


 父親は一代で東海地方で手広く宅地開発を手掛けた不動産会社を経営。だが、10年ほど前に父親が死亡。Aさんが、その後会社をまかされている。


 前回とりあげた時は、RCCが保証人でもないAさんの一族に対して「一族で支払え」「道義的になんとかせよ」などと債務の支払いを要求。あげくの果てには、RCCから依頼された預金保健機構の人間がやってきて、「私は警察OB」だと「威嚇」するように言ってきた。そしてRCCの代理人弁護士は、


RCChonsha.jpg
RCC本社の入る東京・日本橋中央ビル


「当社は国策会社だから早期に回収しなければ、何をやっているのかと言われる」と迫ってきたのである。


 その当時、Aさんの債権についてはRCCとの交渉が継続していた。そこで、浮上していた問題が、父親と母親が住んでいた自宅。ここも、さまざまな問題があったが、競売で広島県に本社があるI社が落札。大手不動産会社と共同で、マンション開発を進めることになった。


 自宅の広大な庭園には、江戸時代の武士で、桂離宮庭園や大徳寺狐篷庵(こほうあん)などの造園で知られる小堀遠州が使用していた茶室を復元。また、宝筐印塔(ほうきょういんとう=供養塔)と呼ばれる石像美術は貴重な価値があると、重要文化財に指定されていたのである。


「あれは、2006年の春でした。土地の所有権は競売で落札したI社にあったのですが、庭にあった宝筐印塔を含む4つの塔は私に所有権がありました。1つは文化財に指定されており、名古屋市などと協議も必要。そこで、私は土地の開発や債権の話し合いの問題になってはと一時、4つの塔を懇意にしている滋賀県内のお寺にお預かり頂くようにしました。すると、RCCが私の資産について、差し押さえ申立を訴えてきたのです」

 とAさんは話す。


 4つの塔を一時「疎開」させたことは、RCCは知らなかった。Aさんは、なぜ差し押さえ申立をしたのか不思議だった。


「土地にかかわっていた業者が、RCCに話を漏らしたようです。私が資産隠しをしているのではないかと思い、RCCが申し立てたとしか思えない。文化財に指定されるようなものを簡単に売買するようなことはしないし、できないでしょう」


 とAさんは憤慨する。


 Aさんの母親は債務者でも、保証人でもなかった。また、長く住み慣れた自宅を離れたくなかった。自宅については賃貸借契約も結んでおり、賃料を払って住むつもりだったという。だが、自宅のある場所はマンション開発には重要な位置だった。


「業者はさまざまな嫌がらせをしてきた。トラックが自宅の庭を走り回り、石を砕いたり砂ぼこりで窓すら開けられないほど。母親は心臓を悪くして、医者にかからなければならなくなりました。RCCは何ら関係のない人間に強引な取り立てをするから、こんなことになってしまう」(Aさん)


 あまりの惨状に、Aさんの一族と親しい弁護士が開発工事にかかわる業者と交渉。賃貸借契約を放棄するかわりに、土地をもらう。そこに、Aさんの母親が自己資金で家を建てて住むという話がまとまった。


 Aさんの母親は自己資金の調達のために、所有していた土地を処分する計画を立てた。元々はAさんの父親が所有。母親が相続税を支払い相続したものだ。だが、名義は当初、Aさんになっており、変更を失念していたという。


 するとRCCは急に、不動産売却禁止の仮処分を裁判所に申し立てた。


「私が資産隠しを企んでいると、申し立てたのでしょう。しかし、その土地は債務者とは関係なのもの。RCCはその存在も場所も知らなかった。しかし、RCCは不動産登記を調べて、申し立ててきた。誰かが情報を漏らしたとか考えられない」


 とAさんは推測した。


 その土地をことを知るのはマンション開発にかかわるI社と大手不動産会社の2つしかない。


 そこで、Aさんは大手不動産会社に尋ねてみたという。


「うちから漏らすことはない。しかし、I社はわからない。RCCととても親しい」


 と暗にI社から情報が漏洩したと示唆する回答をよこしたのだ。


 RCCの仮処分申立は結局、認められなかった。土地は売却でき、母親の新しい住まいが2007年6月に完成したという。


「RCCを見ていると、業者をうまく使って個人情報を取得したり、漏洩しているように思える。当初、競売になっていない時点でも、母親の自宅には次々と業者がやって来て『売ってくれ』と頼んできた。とてもでないが信頼はできません」

 とAさん。


 まだ、RCCとの交渉は継続中という。