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2008年06月02日

双方代理問題だけでないRCC鬼追前社長の疑惑

『デイリータイムズ』2006年3月号でスクープした、整理回収機構(以下RCC)元社長で日本弁護士連合会の会長も務めた、鬼追明男弁護士の双方代理問題。(詳細は本ウェブ「問題レポート」参照)


 それに対して、廣畑幸治氏が大阪弁護士会に懲戒を請求。紆余曲折の末、今年1月に大阪弁護士会綱紀委員会は「懲戒相当」として、懲戒委員会に事案の審査を求めることを決めた。


 通常、懲戒相当と決定した後、6カ月以内に結論を出さなければならない。近く何らかの結論が出る見込みだ。


 廣畑氏に届いた「議決書」を見ると、鬼追氏側が出した「証拠」にT社のN元社長の陳述書があることがわかる。一時は鬼追氏と決裂。あちこちで「鬼追はひどい男だ」と触れて回っていたN氏。だが、鬼追氏側に立って陳述書を提出したことから、二人の仲は「手打ち」がなされた模様だ。


「なぜ、仲が修復されたのかわからないですが、10年以上、T社の顧問弁護士だった。ある意味、T社の内情には精通している。


 T社の再建に手を貸す、知恵を出すような条件があったらしいです。また、最近、N氏はよく『鬼追先生』とよく口にしています」(T社関係者)


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鬼追明夫RCC前社長


 鬼追氏の「懲戒相当」議決後、T社にマスコミ関係者も取材に訪れている。だが、いつしかT社の実態が消えているのだ。


 大阪府枚方市のT社の本社は、平成16年1月に所有権が大阪府寝屋川市のK社という有限会社に移転している。


「N氏は『RCCからの身を守る』と言いました。別会社に名義を移転し、資産を保全するつもりなのでしょう。それも鬼追にアドバイスを得ていたという噂も社内で聞いたことがありました」(前出T社関係者)


 と「資産隠し」ではないかと指摘しているのである。


 K社は、平成3年設立。当時の所在地は大阪府寝屋川市のマンション。その所有者は数年前までT社だった。そして、K社の代表取締役の名前とT社の監査役にかつて名前を連ねていた人物と同性同名がいる。


 その一方で、T社の会社の登記簿を見ると、なぜか05年から07年にかけて5度も社名が変更された。


 07年には所在地が滋賀県東近江市に移転。その一方で、大阪府枚方市の所在地には07年1月に新しいT社が設立されていた。


 そこで、インターネットでT社を検索すると、ホームページが案内されていた。そこをクリックするとK社という不動産会社にいきついた。


 ホームページを見ると、大阪府内や滋賀県で多数の分譲住宅を開発した実績を掲げている。そのラインナップを見れば、T社がかつて手がけてきたものばかり。現在分譲中のものには「販売代理T社」となっている物件もある。


 その内容をみると、常識的には資本金300万円の会社とは信じがたい実績である。


「RCCから差し押さえや破産を申し立てられないようにやった工作らしいと社内で話題になっています。T社でもK社でも社名は関係ない。相変わらず、実権はN氏が握っています。


 K社はT社、いやN氏のダミーのようなものですよ。出入りしている銀行も扱っている物件もかわりがありませんからね」


 とT社の関係者は私の取材にこう打ち明けた。


 また、N氏は政治家に知り合いが多いという。調べたところ、衛藤征士郎衆議院議員の政治団体に、00年に24万円、02年に30万円。また、元自民党幹事長の中川秀直衆議院議員の政治団体にも寄付していたことがある。いずれも、寄付の名義はT社となっている。


 02年といえば、すでにRCCとの問題が浮上し、交渉に入っていた時期。政治家に寄付を渡す側もおかしいが、受け取る側にも問題がある。


「N氏がRCCとの交渉について、与党で閣僚経験者に相談を持ちかけたという話を聞いた人もいます」


 鬼追氏が弁護士倫理に欠ける態度に終始したために「資産隠し」と思われるような行為や政治家を使った「裏工作」の疑惑まで浮上しているのだ。


 すでに「資産隠し」とも思われる行為が明白になっている。RCCは国策会社として、きっちとした回収を忘れてはならない。