RCCに取り立てを迫れている会社が国会議員に献金の謎
秀政会在職25年中川秀直君の会
拓殖建設(株) 500,000 寝屋川市
㈲関西都市開発 500,000 寝屋川市
これは、平成18年9月8日付の官報で公示された、自民党元幹事長、中川秀直衆議院議員の政治資金管理団体「秀政会」の収支報告書である。

RCCの債務者から献金を受けている中川秀直代議士
拓殖建設に関西都市開発。この連載を注意深くお読み頂いている方々には「あっ」と気がついた方もいるだろう。
これまで、デイリータイムズで追及してきた、元整理回収機構社長、日本弁護士連合会会長の鬼追明夫弁護士の双方代理をめぐる事件。大阪府枚方市にかつて本社があったT社が、鬼追氏がRCC社長在任中に、RCCから返済を求められた。そこで、長くT社の顧問弁護士という立場で、顧問料を支払っていた鬼追氏に相談。さまざまな助言を得て、実行に移していた。
T社は旧住専の債務と破綻金融機関の債務があり、現在はRCCが10億円を超す債権を有している模様だ。その債権を巡って、大阪地裁で調停も行われていた。
T社の実質的なオーナーであるN氏は、
「RCCと交渉して、債務の減免を頼んでいます」
と各方面に公言していた。
拓殖建設と関西都市開発はともに、T社の関連会社。どちらの会社の登記簿にも、かつてT社の役員や監査役に名前を連ねていた人物が、名前を連ねていることでもよくわかる。
RCCに大口の債務があり、取り立てを求められているにもかかわらず、その一方で関連会社を使って政治献金をしているという、歪んだ構図が浮かぶのだ。
「政治献金というのは、お金に余裕がある人や企業が行うもの。国策会社であるRCCへの債務といえば、いわば税金の未納付に似たものがある。RCCは一体どこを見ているのか」
と憤慨するのは、民主党の原口一博衆議院議員。
拓殖建設と関西都市開発の政治献金や政治資金パーティーのパーティー券購入はこれだけにとどまらない。
同じく、平成18年9月8日の官報では、自民党の衛藤征士郎衆議院議員の大阪特別セミナーに、関西都市開発が100万円を支払っている。また、同日の官報で、中川代議士や衛藤代議士の属する派閥「清和会」に対しても、関西都市開発と拓殖建設が50万円ずつ政治献金しているのがわかる。
平成18年9月8日付の官報だけで、T社の関連会社が総額300万円の政治献金、パーティー券購入にあてているのがよくわかる。
平成19年9月14日付の官報でも、中川代議士の「秀政会」に関西都市開発が50万円、衛藤代議士の「関西二十一世紀政治経済研究所」に関西都市開発が30万円、それぞれ政治資金パーティーの欄に支払った内容が記載されている。
中川、衛藤両代議士とも、以前からN氏と何らかの関係があったようだ。平成11年の官報では、中川代議士の政治資金管理団体にT社の名義で50万円を寄付。平成14年の官報では、衛藤代議士の政治資金管理団体に30万円の寄付をしている。それ以外でも中川、衛藤両代議士にT社が政治献金が確認できた。
「拓殖建設、関西都市開発ともに今も、N氏が社長のようなもの。RCCからの取り立てを逃れるために、T社のダミーとして2つの会社を使っているだけ。いわば資産隠しであることは、社員ならたいていわかっています。N氏は政治家との付き合いが広く、会社には中川氏らと一緒に写った写真も飾られていたことがある。なぜこんな明白な資産隠しをRCCは指を咥えて見ているだけなのか、不思議です。やはり、政治家の力なのかという気もします」
と、かつてT社で仕事をしていた人物はそう話す。
先に原口氏が述べたように、政治献金は金銭的な余裕があったはじめてなされるもの。一般庶民では、そう簡単できない。
「RCCは一体どこに目をつけているんだ。RCCの債務者から献金を受け取る議員もおかしいが、政治献金する金があるなら1円でも先に返済してもらうべきだ。それとも、圧力で政治献金を黙認しているのか。それなら、RCCの債務者はみんな有力政治家に献金すれば、取り立てに手心を加えてもらえることになる」
と原口氏は言う。
取り立てには、徹底してさまざまな資料を要求することで知られるRCC。まさか、政治献金は知らなかったという「言い訳」はないだろう。




