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2009年02月01日

「戒告処分」に対する鬼追氏のとんでもない不服内容

『デイリータイムズ』のスクープからスタートした、元日弁連会長、整理回収機構(以下RCC)元社長の弁護士、鬼追明夫氏の「双方代理」をめぐる大阪弁護士会への懲戒請求問題。


 これに対して大阪弁護士会は、2008年9月16日に鬼追氏に対し、戒告という処分を下した。だが、鬼追氏はそれを不服として、日弁連に「審査請求書」を提出したことは、昨年12月の「問題レポート」欄でお伝えした通りだ。


「審査請求書」を詳細に検証すると、鬼追氏がとんでもない「主張」しているのが明らかになった。


 鬼追氏は、顧問先であるT社がRCCと債務問題で紛争が生じているのを知りながら、顧問料を得ていたことが問題であり、懲戒に相当すると戒告処分を受けたのである。


 だが、鬼追氏は「審査請求書」では、


1 審査請求人のRCCの代表者就任は「事件の受任」に該当しない


2 RCC内部でT社に対する債権回収を指示・決裁する立場に置かれた場合は回避する考え方であり、事実一切の指示・決裁をしたことがない。他方で、T社に対して、対RCC関係の法律相談等には関与できないことを予め伝え、同社の承諾を得ていた


3(RCCの債務者であるT社の顧問であることについて)同意を受ける必要はないと判断したとしても、あながち非難すべきものではなく、これを懲戒に値する「品位を失うべき非行」であると断じるのは著しく不当な認定である


 などとしているのだ。


 1について述べると、鬼追氏は「事件を受任していない」とするが、顧問弁護士である以上、日常的に法律相談に応じるのは職務として当然のことである。それゆえ、RCCは顧問先にRCCの債務者がいれば、あらかじめ書面をかわして、RCCに同意を求めるという内規があるのだ。


 社長だから、事件を受任していないなどという反論は通じない。


 次に2について、指示や決裁をしていないから問題ないというのだ、RCCの最高責任者である社長という立場にいるのだ。これまで、何度も書いてきたがRCCは国策会社でもある。


 一般の企業より、より高度な倫理性、透明性が求められるのだ。指示や決裁をするしないは関係ない。「双方代理」と疑惑を持たれることが、問題なのだ。


 そして、最後の3だが、RCCの同意を受ける必要はないというが、国策会社として決めている申し合わせ、内規である。それを、社長の勝手な判断で同意が必要だったり、不要だったりすることはあってはいけない。


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日弁連はどのような対応を示すのか!?


 鬼追氏は自らの手で、RCCの内規を破っているのだ。国策会社の申し合わせ、内規というのものは非常の重いものがある。鬼追氏は「審査請求書」に自ら書いているが、RCC社長就任は、


「日弁連の推薦によるもので、不良債権の回収という業務を担うRCCの社長に適任」


 としている。


 適任だとされた鬼追氏が、申し合わせ、内規に反しているのだ。


 それが「品位を失うべき非行」と判断されたのだ。当然のことである。


 鬼追氏は「審査請求書」の中で、


「平成15年12月20日にT社の社長と面談した際にRCCとT社の利害対立が顕在化し(鬼追氏が)認識と認定している。しかし、そのような認定は恣意的である。T社はRCCのやり方について不満を持つものの、対立抗争していたわげでなかった」


 としている。


 T社が鬼追氏に相談した時点では、RCCとの対立は大きなものではないという主張だ。


 しかし、T社は鬼追氏からのアドバイスで、会談後すぐにRCCの「社長室気付」で書類を送付するなど、切羽詰まった状態であるのは明白だった。


 そして、鬼追氏は都市銀行や保険会社など大企業は広範囲な取引先があり、弁護士か債権者・債務者双方の顧問を兼ねる事態は稀ではないともしている。


 メガバンクや大手生保などで、債権者と債務者が同じ弁護士の時もあるからRCCでもかまわないというのだ。だが、先にも述べたようにRCCは国策会社である。一般の企業と同一視できないのは当たり前だ。


 鬼追氏は「審査請求書」の後半部分では、自身がいかにRCCの社長として頑張ってきたを延々と述べている。


「RCC社長在任中、原則として火曜から金曜まで東京で執務し(単身赴任であった)、金曜の深夜に自宅に帰り、月曜日は大阪支社で執務してその夜上京するという生活」


「その毎日は、取締役会、預金保険機構との定例幹部協議会(中略)国会への参考人としての出席などにも追われる苛烈なスケジュールであった」


「友人・知人・親戚等からRCCの回収現場に口利きなどを依頼されることは少なくなかった。しかしながら、一度たりとも回収現場に働きかけを行ったことはない」


 東京への単身赴任、厳しいスケジュールなどは就任前からわかっていること。単身赴任している人など、ゴマンといる。なぜ、それが、今回の懲戒処分不服の理由となるのか不思議で仕方がない。


 口利きを依頼されてしなかったというのは、RCC社長として、弁護士としてごく当然のことである。何の自慢にもならない。
 これらを鬼追氏は裁判で言えば「情状」として訴えるのだ。


 あるRCC関係者は言う。


「あれは、議決が出る少し前。大阪地裁近くで偶然鬼追氏と会った。その際『いや、懲戒の件は自分のミスだった。仕方ない。認めるよ』と話していた。RCCにかかわったものとして、鬼追氏の行為は実に恥ずかしい。あきれて言葉もない」


 鬼追氏にこの言葉は届くのか。